2012年5月18日金曜日

紀伊国屋書店BookWebPlus "Kinoppy" を使ってみました。

今日は、初めて利用してみた「Kinoppy(キノッピー)」という電子書籍サービスについて、使ってみた感想と、こうあってほしいという妄想を記事にしみます。

■電子書籍で出来る事。

ここ数年、電子書籍の話題を結構多く見かけたりします。
パソコン、スマートフォン、タブレット、電子ブックリーダー etc...。
なによりも携帯電話の延長線上にあるスマートフォン、それと、パソコンをスマート化したタブレットが定着してしまった事が大きな理由でしょう。

手のひらサイズの板、もしくはノートサイズくらいの板一枚で、理屈上、装置の容量が許す限り何十冊、何百冊もの大量の本を持ち歩き、好きな場所で読む事が出来てしまうのですから。


スマートフォンやタブレットだと電池駆動だしバックライト液晶ですので、寝る前、部屋の明かりを消した後でも安心して読める所が気に入ってます。(目の負担になりますので、ちゃんとバックライトの調整はしましょうね)

■電子書籍サービス。ずっと利用するのを我慢してました。

この便利なサービス、残念ながら日本は海外に比べて価格面を中心に色々と遅れています。
特に「買った電子書籍を他の端末・アプリで読む事が出来ない」という、紙の本では思いつきもしない制限もありまして、とにかく酷い状況です。

買った本は、居間でもキッチンでも電車の中でも自由に読めるものなのにですね。おかしなものです。

今回、電子書籍サービスを「使ってみよう」と思ったキッカケは、前述のちぐはぐな環境でしか利用できない欠点を解消しているサービスがあるという記事を読んだからでした。


こちらの記事にある「いつでもどこでも簡単に読めるか?」という段落に大変分かりやすくまとめられてます。

かいつまんでしまいますと、一度購入してしまえば、端末の機種やアプリを選ばず、好みの環境で電子書籍を読む事が出来る上に、間違って電子書籍のデータを削除してしまっても、サービス側が購入した書籍を保持してくれているので、機械が苦手な人でも大丈夫って話です。

これだけで「Kinoppy(キノッピー)」に対する印象がとても良いものになってしまいました。


とにかく、端末が変われば読めませんとか、読むためのアプリが変われば読めませんとか、出版社毎に購入ページが分散してるとか……。
これまでは「早くamazonとかアップルで窓口が統一されないかなー!」と強く願うばかりの状況でした。
そんなわけで、これまでずっと長いこと国内の電子書籍サービスに手を出した事はありませんでした。

「Kinoppy(キノッピー)」が僕の電子書籍サービス初体験だったりするのです。

■不満点を先に書いちゃいましょう。

使ってみた電子書籍サービス。不満があるとすれば、価格面だけです。
通常の本と同じ価格というのは、正直なところ残念です。

音楽データのダウンロード販売で例えてみましょう。
知らないアーティストで、試しに楽曲データを購入したとします。
「これは一生ものかも」という程に気に入った作品と出会えたときには「棚に置きたい」という動機でCDを購入しています。
棚に置くという事は、何時でも手に取る事が出来るという事。ケースを見るだけで頭の中に、収録されている音楽のフレーズが流れるという事。目を動かすだけで、何らかのヒントを得る事が出来るという事です。

書籍でも同じです。
レポートや記事、絵柄の作成など、作りモノをしているときに、ふと棚に目をやり、そこに並んでいる本の背表紙をみながらヒントを得るという行為は、決して少なくありません。

電子書籍ではそれが出来ません。本棚という機能はありますが、アプリを起動しなくてはいけません。そうではなく作業に没頭している時、頭の中が空っぽの状態でふと本棚に目をやるという行為がとても重要なのです。

つまり電子書籍というものはあくまでもデータであって、部屋の中の本棚に並んでいる「形ある物」ではないのです。
もし、実際の書籍の半額以下の価格帯で電子書籍が販売されていれば、「一生ものだ」と感じられた作品に出会えたときには、紙の本を再購入してしまっている事でしょう。実際、目的のページを開くのも、紙の本の方が早いですしね。

それに、本の中身を読むのではなく、本の装丁を見て中身についての記憶を紐解くという行為も、紙の本の方が圧倒的に有利です。

■実際に使ってみての感触。

——さて、不満についてツラツラと書いてしまいましたが、とにかく、これまで電子書籍サービスを利用したいという気持ちを抑えつけられていた分「Kinoppy」を実際に使ってみた印象はとても素晴らしいものでした。


こちらの画像は「Kinoppy」のTOPページです。
僕の場合、iPhoneとiPadで利用しているので、PC用ページには今回の記事を書くまで来た事がありませんでした。
考えようによっては、スマホやタブレットで済んでしまう程に簡潔って事でもあります。

■iPhoneやiPadを例に。購入の流れ。

ユーザー登録の際にクレジットカード情報が必要になりますが、実際の決済はAppleIDで行われます。
試していませんが、iTunesカードの様なプリペイドカードでの利用も可能かもしれないですね。そのうち試してみようと思います。


今回、サービスを利用しようと思ったキッカケになった作品ですが、画像の通り宇宙兄弟だったりします。
iPhoneで検索するとこんな感じに表示されます。


ここで購入したい本を選びます。AppleIDで購入ってボタンがありますよね。これでを押すと購入できます。
もちろん、パスワードの入力も要求されます。


購入が完了すると、アプリ内の本棚に購入した本が並びます。最初のユーザー登録が面倒かもしれませんが、普段の利用に関してはとても簡単なものです。
棚の2段目にある「scripta」はサンプルとしてアプリに入っていた小冊子です。

文字主体の書籍については、読む際に邪魔と感じない、かなり良い書体で表示されます。
今回購入した、絵が主体となるコミックの内容ですが、iPhone4Sでも問題なく読む事が出来ます。

■ビックリしてしまった嬉しい機能。

最近ではPC環境に加えてスマホとタブレットの両方を利用している方も少なくありません。
例えば僕の場合、PC(MacなのでKinoppy用アプリが出ていないのが残念)とiPhoneとiPadを利用しています。
この場合、持っているiPhoneとiPadに保存される書籍が同一のものになるというのは、Kinoppyのサービス内容の場合、当然の事です。
つまり、出先でiPhoneを使って一冊の本を購入した場合、自宅にあるiPadにも自動的に書籍が保存されるという仕組みが適用されます。
——ここまでは、うんうんと頷きながら動作を確認してました。

驚いたのは、もう一歩踏み込んだ同期機能です。

例えば、自宅のiPadで、とある本の30頁まで読み進んでいたとします。
ずっと読み続けたいのですが、待ち合わせの約束があるのでiPhoneを手に自宅を後にしたとします。
電車での移動中、iPhoneで続きを読もうと電子書籍のアプリを起動すると、iPhone側はiPadで読み進んでいた箇所を自動で開いてくれるのです。

持っている書籍のデータまでは同期するものだと、当然それこそが同期機能だと理解していました。
ですが、それだけでなく、「どこまで読んでいるのか」までも同期されていました。これは嬉しいです。コミックだと苦ではないのですが、難解な書籍の場合を考えると、どこまで読んだのかを見つけ出すだけでも一苦労だったかもしれません。そこをさりげなく解消しているのは、とても嬉しいものです。

■これからに期待する事。

紀伊国屋書店が展開している電子書籍サービス「Kinoppy」を使ってみた感触は、大満足の三文字がぴったりとハマる程に良いものでした。

ですが、「電子版」を読んだ後で「紙版」の本が欲しくなった時、そちらも買えるかというと、そこは微妙な所です。

どうしても読みたい時に、自宅にいながら作品に触れる事が出来る電子書籍は、とても小回りの利くスピーディーなサービスだと考えます。
今回、僕が購入した宇宙兄弟ですが、日曜朝のアニメを見ながら毎週に近い頻度で泣かされてます。(単に涙もろいというだけの話ではありますが……)
そんなアニメの原作のコミックです。案の定、とても素晴らしい作品です。これは原作完結後に紙版が欲しくなる可能性がとても高いです。
だけれども既に、紙版の本と同じだけの代金を支払ってしまってます。

素早く、少しでも多くの人が作品に触れる事が出来る電子書籍。
たとえ本を手にとらなくても、本の装丁を見るだけで、そこで感動した事を思い出させ、何らかのヒントを与えてくれる紙版の本。

強い感動を覚えた作品に出会えた場合、両方を揃えたくなってしまう人は決して少なくない筈です。

星の数ほどある作品の、さらに多くの熱烈なファンが喜んで紙版の本も購入したくなる様な、そんな仕組みが将来登場して欲しいなあ……なんて事を思いつつ。





それでは今回はこの辺で。
また次回~。

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